「バファリン(鎮痛薬)が効かないのに、キューピーコーワゴールドを飲んだら30分ほどで痛みが8割おさまった」――こうした体験は決して珍しくありません。この記事では、実体験を手掛かりに、緊張型頭痛のメカニズムと、キューピーコーワゴールド(以下、キューピー)に含まれる成分がどのように作用して痛みが軽くなるのかを、できるだけわかりやすく・丁寧に解説します。
なお、本記事は医療行為や診断を代替するものではありません。心配な症状が続く場合は必ず医療機関へご相談ください。
緊張型頭痛とは?鎮痛薬が効きにくい理由
緊張型頭痛は、長時間のデスクワークやスマホ操作、精神的ストレス、睡眠不足などが引き金となって、首~肩~後頭部の筋肉がこわばり、血流が悪化して発生する、鈍い・締めつけられるような痛みが特徴です。炎症を直接ターゲットにするNSAIDs系(アスピリン、ロキソプロフェン等)の鎮痛薬は、炎症性の痛みには強い一方、筋緊張・血流低下・神経疲労が主体の痛みには効きが弱い場合があります。
つまり、痛みの“原因”の違いが、鎮痛薬が効かない理由の一つです。
なぜ「疲労回復薬」のキューピーで頭痛が軽くなるのか
キューピーは広告上は「疲労回復」をうたう製品ですが、その成分構成は緊張型頭痛の原因(代謝低下・神経疲労・血流不良)の改善に向いています。
- フルスルチアミン(ビタミンB1誘導体):糖代謝を促進し、脳・神経のエネルギー不足を素早くリカバー。通常のB1より吸収性・持続性に優れる。
- ビタミンB6・B12:神経伝達の安定化・末梢神経のコンディション改善。筋緊張由来の痛みに間接的に寄与。
- L-アルギニン+ビタミンE:末梢血流の改善(NO産生・抗酸化)。首肩まわりのうっ血・酸素不足の軽減に働く。
- 無水カフェイン:倦怠感の軽減。偏頭痛では血管収縮で効くことも。ただしカフェイン耐性が強い人では寄与が小さい場合あり。
このように、鎮痛(痛みの信号を遮断)ではなく、原因側(代謝・血流・神経)を立て直すアプローチだからこそ、緊張型頭痛で効いたと考えられます。
30分で和らいだ理由:成分の薬理と時間経過の一致
「服用から約30分で痛みが大幅に軽くなった」という体験は、速やかに吸収されやすいB1誘導体(フルスルチアミン)や、血流改善の効果が出始める時間感覚と合致します。鎮痛薬のように痛みを直接遮断したわけではなく、エネルギー不足・血流不良・神経過敏が是正されることで、痛みの原因が弱まり、結果として痛みが減った――この順序がしっくり来ます。
プラシーボではなく“実際に効いている”根拠
- 再現性:過去にも同じように効いた(繰り返し同様の効果)。
- 薬理と時間の整合:成分の作用発現時間と体感の改善タイミングが一致。
- 選択的な無効例:鎮痛薬では効かず、キューピーでは改善(原因が炎症ではないことを示唆)。
- カフェイン耐性:普段から摂取が多い方では、カフェイン以外の成分が主因である可能性が高い。
バファリン等の鎮痛薬とキューピーの違い(比較表)
| 観点 | 鎮痛薬(例:バファリン等) | キューピーコーワゴールド |
|---|---|---|
| 主目的 | 痛みのシグナルを抑える(抗炎症・鎮痛) | 疲労回復・代謝改善・血流サポート |
| 得意な痛み | 炎症性の痛み(歯痛・発熱時の頭痛など) | 緊張型頭痛(筋緊張・血流不良・神経疲労) |
| 効き方 | “痛み”に直接アプローチ | “原因”側(代謝・血流・神経)を立て直す |
| 向いていないケース | 代謝低下・筋緊張が主体の頭痛 | 純粋な炎症性の強い痛み |
キューピーがフィットしやすい人/しにくい人
フィットしやすい人
- 長時間のPC作業・スマホで首肩こり・眼精疲労が強い
- 睡眠不足やストレスで疲労感と頭の重さがセットで出やすい
- カフェイン耐性があり、コーヒーでは改善しない
- 鎮痛薬が効きにくい緊張型の痛みが多い
フィットしにくい/注意が必要な人
- 発熱・炎症を伴う頭痛(副鼻腔炎、風邪等)
- 偏頭痛(血管の拡張・収縮パターンが強い):専用薬(トリプタン等)を検討
- 群発頭痛:専門的治療が必要
- 既往症・内服薬がある方:薬剤相互作用に注意し医師や薬剤師に相談
実体験ベースの使い方のコツ(生活習慣・併用工夫)
- タイミング:「来そう」と感じたときの早めの服用が有利。遅すぎるより改善しやすい。
- 水分+軽い糖質:軽い低血糖や脱水も頭痛の要因。水と少量の炭水化物で代謝を助ける。
- 首肩ストレッチ:僧帽筋・胸鎖乳突筋まわりをやさしく伸ばす。痛みが強いときは無理をしない。
- 目を休める:「20-20-20ルール」(20分ごとに20フィート=約6m先を20秒見る)。
- 睡眠・姿勢:深夜作業の継続や猫背は再発因子。枕の高さや椅子の調整を見直す。
よくある質問(FAQ)
- Q1. どうして広告では“頭痛に効く”と書かないの?
- 薬機法上、キューピーは「疲労回復等」を効能とするカテゴリで承認されているため、「頭痛」を直接効能に掲げられません。実際には緊張型頭痛の原因側(代謝・血流・神経)に働き、結果として症状が軽くなることがあります。
- Q2. カフェインが効いているのでは?
- カフェインは偏頭痛の一部に有効ですが、普段から摂取量が多い人では寄与が小さいことがあります。フルスルチアミン、B6/B12、アルギニン、ビタミンEなどの代謝・血流・神経への作用が主要因となるケースが多いです。
- Q3. 毎回キューピーに頼っても大丈夫?
- 用法・用量を守ることが前提です。頻発する・悪化する・性状が変わったなどの場合は、他疾患の可能性もあるため医療機関へ。生活習慣(姿勢・睡眠・休憩)改善と併用が理想です。
- Q4. 鎮痛薬と併用できる?
- 成分が重ならない範囲で併用されることはありますが、個々の体質や既往症、他薬との相互作用に配慮が必要です。具体的な併用は薬剤師にご相談ください。
まとめ:頭痛の“根本側”に届くアプローチ
緊張型頭痛は、筋緊張・血流不良・神経疲労が中心です。鎮痛薬で痛みが動かないときでも、代謝を押し上げ、血流を改善し、神経の働きを整える方向からアプローチすると、30分前後で目立って軽減することがあります。
キューピーは広告上「疲労回復薬」ですが、実体としては緊張型頭痛の原因側に刺さる処方。「自分の頭痛タイプ」と「薬の得意分野」を理解することで、ムダな服薬を避け、より納得度の高いセルフケアにつながります。
注意・免責事項
- 本記事は個人の実体験と一般的知見に基づく情報提供です。診断・治療は医師にご相談ください。
- 用法・用量は製品表示に従ってください。持病・通院中・妊娠中/授乳中の方は必ず医師・薬剤師へ。
- 頭痛の質が突然変化した、しびれ・ろれつが回らない・発熱や項部硬直を伴う等の場合、速やかに受診してください。

