たつき諒さんの予言と『私が見た未来』──2025年7月5日、大災害は本当に来るのか

2025年に入り、日本や海外のSNSで急速に注目されている人物がいます。それが、予言漫画『私が見た未来』の作者として知られる「たつき諒」さんです。本記事では、たつき諒さんのプロフィールから作品内容、そして現在話題になっている2025年7月5日の大災害予言について、詳しく解説します。

たつき諒さんとは？長年にわたり夢を記録し続けた漫画家

たつき諒さんは、神奈川県横浜市出身の漫画家で、1975年に少女漫画誌『月刊プリンセス』（秋田書店）でデビューしました。デビュー作は『人形物語』で、以後も『水色の航空書簡』や『時の中の少女』など、繊細なタッチで女性読者を中心に人気を博しました。

そんな彼女の転機となったのは1985年。自身の夢を記録する「夢日記」をつけ始め、それが10年以上続きました。この夢の記録はやがて、漫画という形で世に出ることになります。それが1999年に出版された『私が見た未来』です。

『私が見た未来』とは？ただのホラーではない“予知漫画”

『私が見た未来』は、たつき諒さんが見た夢をそのまま元にした漫画短編集で、心霊体験や災害、未来のビジョンなどが描かれています。出版当時はそこまで注目されていなかったものの、2011年3月に起きた東日本大震災を「予言していた」として、一気に再評価されました。

特に裏表紙に「2011年3月 大災害」と明記されていた点がSNSを通じて拡散され、当時この本を手にした一部の読者から「本当に当たった」と話題になりました。その後、2021年には加筆・再編集された『私が見た未来 完全版』が出版され、100万部を超えるベストセラーとなっています。

2025年7月5日という“未来の警告”が再び注目される理由

『私が見た未来 完全版』には、たつき諒さんが見た“これから起こる災難”に関する記述も加えられました。その中でも特に衝撃的なのが、「2025年7月に本当の大災難が来る」という夢の記録です。たつきさんは、夢の中で「富士山の噴火」「大地震」「巨大津波」が同時に発生し、多くの人々が命を落とす光景を目にしたと語っています。

夢の中では「午前4時18分」という具体的な時間まで表示されており、2025年に近づくにつれて「7月5日に何かが起きるのではないか」という不安が、日本だけでなく世界中の人々の間に広がっていきました。

予言は本当なのか？たつき諒さん本人の釈明

2025年6月に出版された新著『天使の遺言』にて、たつき諒さんはこの予言について冷静に説明しています。「午前4時18分という時間は、夢の中で見た時計に表示されていたもので、現実の発生時刻ではありません」と語っており、「恐れすぎず、日頃の備えを忘れずに」と読者に向けて呼びかけています。

また、彼女自身は自らを“予言者”とは認めておらず、あくまで「夢に見たものをそのまま描いただけ」と強調しています。予知能力や霊能力があると主張したことは一度もなく、科学的根拠のない情報には惑わされないようにと注意喚起もしています。

SNSと海外メディアが加熱、旅行業界にも影響が

この予言的な話題はSNSを通じて急拡大しました。「#2025年7月5日」「#私が見た未来」「#富士山噴火」などのハッシュタグが日本国内でトレンド入りしただけでなく、香港・台湾・タイ・アメリカなど、海外のユーザーにも広がりを見せています。

実際に香港では日本旅行の予約が激減し、一部の航空会社が便数の調整を行ったとの報道もありました。旅行業界にとっては無視できない話題となり、観光庁も「過剰な不安を煽らず、冷静な判断を」と呼びかけています。

気象庁と専門家の見解──科学的には予知不可能

気象庁や日本地震学会によると、現在の科学では「地震の日時を特定して予知することは不可能」と明言されています。富士山噴火についても、過去の地質調査や活動履歴から推測される長期予測はありますが、具体的な日付まで断言できる技術はありません。

こうした事実から、たつき諒さんの「夢予言」を過信しすぎることは危険です。しかし一方で、「夢を通じて防災意識を高める」という意義があると評価する声もあります。

私たちが今できる備えと向き合い方

たつき諒さんの作品に触れ、災害への不安を感じた方も多いかもしれません。しかし、重要なのは予言を信じることではなく、「今できる現実的な備えを見直すこと」です。

非常用持ち出し袋を準備したり、避難所の場所を家族で共有したり、防災アプリをインストールしたりするだけでも、有事の際には大きな差が生まれます。

まとめ──『私が見た未来』は未来を変える“きっかけ”になるかもしれない

たつき諒さんの描いた『私が見た未来』は、フィクションでありながら、多くの人々に「もしもの備え」を考えるきっかけを与えました。2025年7月5日に何が起きるのかは誰にもわかりませんが、その日が来る前に、私たちはできる限りの備えをしておくべきです。

怖がるのではなく、学び、備える。それが『私が見た未来』が伝えている最も大切なメッセージなのかもしれません。