60.驚愕の物理現象 5選


皆さんこんにちは!ノウハウツリー運営事務局です!

今回は、物理学の驚愕の(物理)怪奇現象をご紹介します。個人的に一番驚いたのは曲がるレーザー光線です。ミスターマリックもきっとびっくりするでしょうね!

物理の世界は、何よりその無限で尽きることのない、想像を絶するような現象で私たちを驚かせ続けてくれます。まだ飽き飽きしていませんか?

好奇心を刺激するネタは、ノウハウツリー雑学ページをご覧ください。

今回は驚愕の物理現象を皆さんにお届けします!!

曲がるレーザー光線

光線はスネルの法則によって、例えば水と空気のような、異なる2つの媒体の境界面に差し掛かると、その進行方向を変えます。レーザーポインターを、その光線が水の入ったペットボトルを水平に通るように台に固定します。そしてレーザービームがペットボトルとぶつかるところに穴を開けると、容器から水が流れ出し、その水に合わせて、光線が曲がるようになります。レーザーはこの細い水流の中で全反射を繰り返し、水の表面をまるで合わせ鏡のように行ったり来たりジグザグに進むため、水の中に捕らえられたような状態になります。同じような現象は、砂糖水を入れた水槽を使っても観測することができます。この場合、砂糖の濃度差によって異なる媒体ができあがり、動きのないはずの水中でレーザーの光が曲がるようになります。ただし、砂糖の濃度が一定にならないよう、水槽を揺らさないように気をつけないといけません。

クラドニ図形

ドイツの物理学者、エルンスト・クラドニは、振動板におけるさまざまな振動パターンを研究しました。彼はイギリスの科学者ロバート・フックが1680年に、オックスフォード大学での研究中に行った実験を再現しました。フックは物体に振動を与えると、その形が変動することに気づき、小麦粉をまぶした平板にその縁の部分をボーイングでこすって振動を与えながら、どのように小麦粉が動くのか観察しました。クラドニは自身の観察結果をまとめ、1787年に著書「音響理論に関する発見」を出版しました。二十世紀になると、より正確に適した周波数にするため、ボーイングを使う代わりに平板の下にスピーカーを取り付けるようになりました。音、音圧、振動の影響を受けて、ガラス板などの平板にまかれた砂などの粉体は、くっきりと幾何学模様を書くように整列します。模様は周波数によって変化します。クラドニ図形が現われるのは、振動する板の上で入射波と反射波が合成することにより、定常波が発生するためです。振動の節となる部分は振動しないため、そこに粉体が集まり、平板の形や大きさ、あるいは振動数によってさまざまな模様ができあがります。

ドップラー効果


この現象は、音波などの波の発生源、あるいは観測者自身が移動することによって観測される周波数と波長が変化することです。オーストリアの物理学者クリスチャン・ドップラーの名にちなんでこう呼ばれています。この現象は、サイレンを鳴らす車両がそばを通り過ぎる時など、日常生活で身近に体験することができます。車が観測者から見て動いていない時、サイレンが実際に出している音の高さと同じ音が聞こえます。しかし、車が観測者のほうへ近づいてくると音の周波数が増え、実際のサイレン音より高い音が聞こえるようになります。一方、車が通り過ぎ、遠ざかってしまうと音の周波数は減り、今度はより低い音が聞こえるようになります。ドップラー効果は音についてのみ起こるわけではありません。次は光について見ていきましょう。例えば、車両にはサイレンの代わりに黄色いランプが取り付けてあるとしましょう。ランプのスペクトルは、車が観測者に近づくと青方偏移(せいほうへんい)し、反対に車が観測者から遠ざかると赤方偏移(せきほうへんい)します。ただ、私たちの日常範囲では偏移の速度が比較的に遅いため、私たちは光のスペクタルの変化に気づきません。しかし、もし車の移動速度が光の速さに近づくか、あるいはそれに匹敵するほどのものであったのなら、実際に目にすることができたでしょう。ドップラー効果は、現在の宇宙のはじまりに関する理論において切っても切り離すことのできないものとなっています。惑星が恒星の周りを回るとき、その惑星を形成する恒星は少しふらつきます。このわずかなふらつきをドップラー効果を使ってとらえることによって、すでに多くの太陽系外惑星が発見されました。ドップラー効果を使えば、天体の公転速度だけでなく、自転速度、膨張、気流の速度など、たくさんのことを知ることができます。現在の天文学者が、天体の速度に関するあらゆることを測定できるのは、このドップラー効果のおかげと言っても過言ではないでしょう。

コップ・エッチェルズ現象

息をのむほど美しいこの光を放つ現象は、薄暗い時間帯に砂漠のような砂塵の多い場所でヘリコプターが離着陸する際に見られます。こらは、高速回転するローターと、砂塵の粒子の摩擦によって起こります。砂塵の粒子は、ある程度丈夫なため、ローターからの小さな金属の破片を剥ぎ取ります。ローターブレードの前縁部は、チタンやニッケルにコーティングされていることが多く火花が出やすいのです。この現象自体は、そこまではっきりとしたものではありませんが、砂漠でのヘリコプターの離着陸時は空気中に大量の砂が舞い上がるため、夜中や夜明け前であれば光を放つ様子を目にすることができます。コップ・エッチェルズ現象は、砂糖の結晶を砕いたり、石英同士を摩擦させた時に見られるトリボルミネッセンスの特殊なケースの一つです。現時点では、トリボルミネッセンスの本質は解明されていません。今のところ、これは電解分離する可能性の高い非対称結晶特有の現象だと考えられています。

ムペンバ効果

温かい水と冷たい水を準備し、2つを凍らせるとき、温かい水の水温は冷たい水の水温を経過していくはずです。それにもかかわらず、特定の状況下においては温かい水のほうが冷たい水よりも短時間で凍ることがあるというパラドクスのことをムペンバ効果と呼びます。これは物体をある一定の温度まで冷却する際、より高温にあったまっているほうの物体が、より低温の物体よりも冷却に時間がかかるだろうという常識に異論を唱える実験的事実です。このような現象は、すでにアリストテレス、フランシス・ベーコン、ルネ・デカルトなども気づいてはいました。しかし、1963年になって、ようやく当時中学生であったタンザニアのエラスト・ムペンバがアイスクリームミックスを熱いまま凍らせたほうが冷まして凍らせるより短時間で凍る、という事実を突き止めたのです。この不思議な現象は、いまだに解明されておらず、科学者たちはさまざまな説を唱えていますが、これといった説はありません。高温の水と低温の水における性質の違いが関係していることは確かですが、過冷却や蒸発、凍結プロセスの違い、対流や異なる温度における低濃度溶存気体の影響など、一体どの性質がこの現象を可能にしているのか分かっていません。

皆さん今日の知的好奇心を揺さぶる楽しい物理現象はここまでです。いつもノウハウツリーにご訪問いただきありがとうございます!!

私は、前回ビールのもたらす健康被害についてご紹介させて頂きましたが、毎日飲酒をしてアル中気味なのか、ビールが無性に飲みたくなってきました^^

夏ですからキンキンに冷えたビールはやっぱり最高です!

皆さんも一緒に乾杯しませんか?ただし、飲む時は、体を冷やさないようにご注意くださいね。

今後もノウハウツリーでは皆さんの知的好奇心をくすぐる楽しい知識をお届けしていきたいと思います。

それでは、また気が向いたら更新しますね♪


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