東池袋2丁目・1丁目の再開発とは?豊島区が池袋で何を作ろうとしているのかを徹底解説

東池袋2丁目付近を歩いていると、再開発の看板やフェンスで囲われた工事エリアを見かけることがあります。「ここ、豊島区は何を作ろうとしているの?」「結局ビルが1つ建つの?」「ハレザやサンシャインより高くなるの?」と気になる人も多いはずです。

この記事では、東池袋エリアで進む再開発の概要と、なぜ“サンシャイン級の超高層”ではなく“ハレザ級の高さ”に揃えているのか、そして池袋の再開発はここだけなのか?という点まで、街の戦略が見える形で分かりやすくまとめます。池袋周辺の地価・家賃・街の雰囲気がどう変わっていくのかを考える材料にもなるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

東池袋の再開発は「1つの巨大ビル」が建つ計画

まず結論から言うと、看板で示されている東池袋の再開発(東池袋一丁目地区の市街地再開発事業)は、基本的に「1つの大きな複合ビル(超高層タワー)」を建てる計画です。再開発では複数棟が同時に建つケースもありますが、今回の計画は「施設建築物」として一体の建物を整備する形になっています。

この建物はオフィスや店舗などを含む複合用途で、単なる“ビルの建替え”ではなく、街区単位で道路・歩行者動線・防災性などもセットで整えるのが特徴です。つまり、建物だけではなく「街の使い勝手そのもの」をアップデートするイメージに近いです。

「何を作るの?」の答え:住宅より“オフィス・商業”が中心

東池袋の再開発は、いわゆるタワマン中心の再開発とは少し違い、主役は「オフィスと商業」です。池袋は新宿や渋谷ほどの超高層オフィス街ではない一方、東口側にはサンシャイン60を中心に一定の業務集積があります。そこに“もう一段の厚み”を作ることで、企業誘致や街の稼ぐ力を底上げする狙いがあります。

低層部には店舗や集会機能などが入り、中層以上はオフィスが中心という「縦に積み上げる複合タワー」になりやすい構成です。周辺の回遊性が上がると、飲食・物販の売上も伸びやすく、駅周辺の賑わいが“点”から“面”へ広がっていくことが期待されます。

ハレザとどっちが高い?→ほぼ同じ。サンシャイン60は別格

気になる高さの話。東池袋一丁目の再開発タワーは、ハレザタワーとほぼ同じ高さ帯(170m台)に設定されていると見ていいです。差が出ても体感では分からないレベルで、遠目には「同じくらいの高層ビルが並んだ」という印象になります。

一方で、サンシャイン60は約240mクラスで、今でも池袋の中では頭ひとつ抜けた存在です。つまり池袋のスカイラインは、サンシャイン60を“頂点”として残しつつ、その周りに170m級の高層群を並べていく構造になっています。

「サンシャインより高くすれば稼げそう」なのに、なぜハレザ級に抑えるのか

ここが一番面白いポイントです。直感的には「もっと高くすれば床が増えて、テナント料で稼げるのでは?」と思います。確かに単純に床を増やせば売上が増えそうに見えます。しかし、超高層化は“儲けが増える”より“効率が落ちる”局面があり、その境界が170m前後に現れやすいのです。

理由1:賃料は高さに比例して上がらない

オフィスは「高ければ高いほど賃料が跳ね上がる」という単純な世界ではありません。眺望プレミアムは確かにありますが、企業が本当に重視するのは床効率、エレベーター動線、BCP(災害対策)、入居のしやすさなどです。上層階になるほどエレベーター待ちや非常時のリスクも増え、賃料が青天井で上がるわけではありません。

理由2:高さを上げるほど「貸せない床」が増える

高層化するとエレベーターシャフト、機械室、制震装置、避難関連の設備など、建物の中で“貸室にできない部分”が増えていきます。つまり、同じ延床面積を増やしても、実際にテナントに貸して収益化できる割合が下がりやすい。これは事業としてかなり痛いポイントです。

理由3:建設コストと工期(=金利負担)が急激に増える

超高層は構造の難易度が一段上がります。制震・免震の設計、鉄骨量、施工管理、資材費の影響が大きくなり、工期も延びやすい。工期が延びると、事業資金の金利負担も増えます。結果として「床を増やしたのに利益が増えない」どころか、リスクが大きくなることもあります。

理由4:池袋の“賃料の天井”が都心一等地より低い

仮に虎ノ門や丸の内のように超高層プレミアムを賃料に上乗せできる市場なら、300m級の超高層も成立しやすいです。しかし池袋は、都心最上級の賃料帯とは異なるため、建設コスト増を賃料で回収しにくい。だからこそ「最大」より「最適」を狙い、投資効率が高い高さ帯に落ち着くのが合理的になります。

豊島区の戦略:サンシャイン60を“唯一の王”として残し、高層群を整える

自治体の都市戦略としても、サンシャイン60は池袋の象徴です。もし新しい建物がサンシャインを超えてしまうと「池袋といえばサンシャイン」という分かりやすいアイコンが薄れ、街の物語が曖昧になります。都市のブランドは“高さ日本一”よりも“誰でもイメージできる象徴”の方が効く場面が多いのです。

そのため、サンシャイン60を頂点に据えつつ、ハレザ級のビルが並ぶことで「高層ビル群」としての見栄えを作る。池袋を一本ドンの街にするのではなく、複数の高層が揃って街の格を上げる方向に舵を切っていると考えると分かりやすいです。

池袋の再開発はここだけ?→いいえ、複数のプロジェクトが“面”で進行中

池袋の再開発は東池袋一丁目だけではありません。すでにハレザ池袋が完成し、周辺の整備が進んでいますし、今後インパクトが大きいと言われるのは「池袋駅西口側の大規模再開発」です。西口は街区が大きく、ホテル・商業・オフィス・広場などを組み合わせた“都市機能の塊”になりやすいエリアです。

また、南池袋エリアでは区役所移転をきっかけに街の更新が進み、サンシャイン周辺も一気に壊して作り直すというよりは、段階的なアップデートが続いています。池袋は「再開発が終わる街」ではなく、「更新し続ける街」になりつつあります。

これから池袋はどう変わる?生活・投資・街の空気感

再開発が進むと、当然ながら人の流れが変わります。オフィスが増えれば平日の昼間人口が増え、飲食や小売の需要が上がります。駅周辺の混雑は増えるかもしれませんが、回遊性が整うことで「歩いて楽しい街」に近づく可能性もあります。

一方、工事期間中は騒音や通行規制が発生し、住む側からするとストレスが出る場面もあります。完成後は街の景観が変わり、家賃や相場がじわじわ上がることもあり得ます。短期の派手な変化というより、数年〜10年単位で“気づいたら街が別物”になっている、というタイプの変化が起こりやすいでしょう。

まとめ:池袋は「高さ競争」ではなく「最適化」で強くなる

東池袋一丁目地区の再開発は、基本的に「1つの巨大な複合タワー」を軸に街区を整えるプロジェクトです。高さはハレザ級に揃えつつ、サンシャイン60を頂点にしたスカイラインを形成し、池袋全体としての格を上げていく戦略が見えてきます。

「もっと高くすれば稼げそう」という直感は鋭い一方で、超高層化には貸室率低下・建設コスト増・賃料の天井といった現実があり、170m前後が投資効率のよい“最適点”になりやすい。池袋は一本ドンの都市ではなく、高層群と回遊性、コンテンツ力で勝負する都市としてアップデートされていく可能性が高いです。

池袋の再開発は東だけでなく、西口や南池袋など、複数エリアで長期的に進行しています。これから池袋の街がどう変わっていくのか、普段の生活目線でも、資産やビジネス目線でも、継続的にウォッチしておく価値は十分にあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA